患者さんの小さな変化に気づける。不安そうな表情を見逃さない。HSPの気質は、看護の現場で大きな力になります。
一方で、ナースコールが鳴り続ける中で何人もの患者さんに気を配り、勤務が終わるころにはぐったりしている。そんな毎日に「自分は看護師に向いていないのでは」と感じていませんか。
しんどさの原因は、看護の仕事そのものではなく、いま働いている場所の条件にあるのかもしれません。
HSPの看護師がつらくなりやすい理由
刺激が途切れない
ナースコール、モニターのアラーム、急変への対応。病棟では、集中していても次々に割り込みが入ります。刺激を深く受け取る人ほど、それだけで消耗します。
患者さんや家族の感情を受け取りすぎる
痛みや不安、ときには強い言葉を、自分のことのように受け止めてしまう。共感できる力が、そのまま疲れの原因になることがあります。
ミスが許されない緊張が続く
命に関わる仕事なので、確認を重ねるのは大切なことです。ただ、緊張が一日中続くと、心が休まる時間がなくなってしまいます。
夜勤で生活リズムが崩れる
夜勤や不規則な勤務は、体調を崩しやすい人にとって大きな負担になります。
働く場所によって、負担は大きく変わる
看護師の働き方は、場所によってまったく違います。次のような違いに目を向けてみましょう。
- ✦急性期の病棟:急変や入退院が多く、刺激とスピードが求められやすい
- ✦回復期・慢性期の病棟:患者さんと長く関われ、見通しを立てやすいことが多い
- ✦外来・クリニック:夜勤がない職場が多い一方、人の出入りが多く、時間に追われることもある
- ✦健診センター:決まった流れの業務が中心で、急な対応が比較的少ない
- ✦訪問看護:一人ひとりとじっくり向き合える一方、一人で判断する場面もある
同じ種類の職場でも、施設によって環境は違います。「何科がいいか」より、「刺激の量・夜勤の有無・関わる人数」で考えると、自分に合う場所を選びやすくなります。
転職先を選ぶときに、確かめたいこと
求人票だけでは、職場の刺激の量まではわかりません。面接や職場見学では、次のようなことを確かめておきましょう。
- 11日に受け持つ患者さんの人数と、急変・入退院の頻度
- 2夜勤の回数と、夜勤明けの休みの取り方
- 3新しく入った人への教え方(プリセプターの有無など)
- 4困ったときに相談できる体制
見学では、ナースステーションの雰囲気や、スタッフ同士の声のかけ方も見ておくと、働く姿を想像しやすくなります。
いまの職場で、少し楽になる工夫
- ✦申し送りやメモで、頭の中に抱える情報を減らす
- ✦休憩時間は、静かな場所で目を閉じるなど、刺激から離れる
- ✦つらかった場面は一人で抱えず、同僚や先輩に話す
- ✦勤務のあとに、仕事モードを終える習慣をつくる
患者さんの感情に引っぱられやすい人は、感情移入しすぎるHSPのメンタル回復術も参考にしてください。
心や体が限界に近いときは
眠れない、食べられない、出勤前に涙が出るといった状態が続いているときは、働き方を考える前に、まず休むことを優先してください。不調が続く場合は、医療機関に相談しましょう。
看護師の資格と経験は、病院の外でも活かせます。自分に合う職場の条件は適職診断で確かめられます。転職を考えるかどうか迷っているときは、仕事の相談も受け付けています。
よくある質問
Q HSPは看護師に向いていないのでしょうか?
そうとは限りません。患者さんの小さな変化に気づける力は、看護の大きな強みです。ただ、刺激の多い職場や夜勤のある職場では消耗しやすいため、働く場所の条件を選ぶことが大切です。
Q HSPの看護師には、何科が合いやすいですか?
科の名前より、刺激の量、夜勤の有無、関わる患者さんの人数で考えるのがおすすめです。回復期や慢性期の病棟、健診センターなど、見通しを立てやすい職場を合いやすいと感じる人もいます。施設ごとに環境は違うため、見学などで確かめましょう。
Q 看護師を辞めたいけれど、資格を活かしたいです。
病院の病棟以外にも、クリニック、健診センター、訪問看護、企業の健康管理の仕事など、看護師の資格や経験を活かせる場所があります。働く場所によって負担は大きく変わります。
Q 夜勤がつらいです。
夜勤のない職場として、クリニックや健診センターなどを考える方法があります。生活リズムが崩れて体調に影響が出ている場合は、無理をせず、医療機関にも相談してください。
Q 患者さんの感情を引きずってしまいます。
つらかった場面は一人で抱えず、同僚や先輩に話すことが大切です。勤務のあとに仕事モードを終える習慣をつくると、切り替えやすくなります。
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